Japanese Castle

井川城

 建武元年(1334)の建武の新政で信濃守護に任じられた小笠原氏7代貞宗によって築かれた居館跡。現在は畑地の中に塚が残されているのみとなっているが、古城、中小屋など現在も残る地名から当時は守護の居館に相応しい広大な館だったと思われる。家督相続の争いなどから、13代清宗が長禄3年(1459)頃、より守りの強固な林城を東約4kmの場所に築いて移るが、それまでの7代120年の間、府中小笠原氏の本拠として機能した。本拠が林城に移った後も改修されながら使用されていたようだが、永正元年(1504)に深志城が築かれた頃には廃城となったと思われる。近年の発掘調査により、主郭部は南北101m、東西70mの方形居館だったことが分かり、内部からは礎石建物跡の他、守護に相応しい中国産の陶磁器なども見つかっているらしい。

主郭部

【櫓台】
 主郭部は普通の畑地となっており、その一角に櫓跡との伝承が残る土塁が残っている。この土塁上には、それっぽい祠が建てられている。こんな普通の畑地でも発掘すると色々と出てくるものなんだな。
【頭無川】
 城跡の周囲、北側から南側にかけて屈曲しながら流れる頭無川。当時の堀跡と思われる。