南一色城
比高20m程の舌状台地に先端部に築かれている連郭式の平山城。明瞭な遺構が残っているので、城跡であることに間違いは無さそうだが、詳細は分かっていない。近くには戦国期に築かれた長久保城があるので、その出城という説や、逆に長久保城を攻撃するために築かれた城という説もある。現在は私有地となっており、見学はあまり歓迎されないようなので注意が必要。
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南一色城主要部
【主郭入口】 |
城域の東側に登城路が設けられているが、当時からのものかは不明。入口には『無断立入禁止』の札が掲げられている。この先は私有地なので気を付けましょう。
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【主郭】 |
主郭内部は現在畑地になっているが、周囲には土塁がしっかりと残っている。見て回れないのが残念なところ。南端には腰曲輪のような地形も見られる。
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【2郭北側の掘切】 |
主郭はあまり見て回れそうにないので、北側の細い道から再度トライ。この道が2郭北側に掘られた掘切の掘底道となっていたようで、両側を土塁に囲まれた形の良い見事な掘切が残っている。この城最大の見所。
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【2郭虎口】 |
上記の掘切の中程に2郭の虎口が設けられている。しかし、虎口の先の2郭入口には電気柵があるので注意。迂闊には近づけない造りになっている。この手の城跡は私有地であることが多いが、見学させてもらえる場所が比較的多い。しかし、それはあくまでも地主の方の御厚意によるものであって、それを当たり前と思ってはいけないという事を再認識させてくれる城跡。
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【2郭】 |
2重の電気柵で厳重に守られている2郭。曲輪内は主郭同様畑地になっているが、周囲は土塁が良く残っている。
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【3郭】 |
どこまでを城域とするかは見方が分かれるところかもしれないが、上記の掘切を隔てた北側一帯、現在畑地や墓地などになっている場所も曲輪だったように見える。特に上空から見ると、くっきりと曲輪に見える。広大な曲輪で、ここまでが城域だったとすると、とても簡単な出城とは思えない程の居住性がある。逆にこれだけの規模の城が詳細不明というのも不思議な感じ。
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【3郭虎口】 |
上記の3郭の西側に設けられた虎口。山麓まで登城路が続いており、途中に古そうな石碑が建てられている。
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【3郭北側掘切】 |
3郭の北側は一段高くなっており、現在工場が建てられている。その工場との間には掘切跡のような地形が見られるが、どこまでが当時の遺構かは不明。実際の城域はこの辺りまでだったように思われる。
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【城域周囲】 |
城域の周囲は急崖に囲まれており、それなりの要害だったことが分かる。現在も急傾斜地崩壊危険区域になっている。
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【3郭】 |
どこまでを城域とするかは見方が分かれるところかもしれないが、上記の掘切を隔てた北側一帯、現在畑地や墓地などになっている場所も曲輪だったように見える。特に上空から見ると、くっきりと曲輪に見える。広大な曲輪で、ここまでが城域だったとすると、とても簡単な出城とは思えない程の居住性がある。逆にこれだけの規模の城が詳細不明というのも不思議な感じ。
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